甘く切なく


「ねぇ、蓮くん。わたしのこと、好き?」

わたしが布団に包まる横で蓮くんは煙草をふかしながら、「好きだよ。」と答える。

「でも、それってさ、、、。」と、わたしが何かを言い掛けると、蓮くんは逃げるように立ち上がり、灰皿に煙草を押しつけた。

「会いたくなったら、また連絡する。」

蓮くんはそう言うと、わたしの額にキスをして、着替えて出て行ってしまった。

煙草の臭いだけを残し、帰って行った蓮くん。

わたしは、この1人になる瞬間が嫌いだった。

スマホで時間を確認すると、19時になったばかりだった。

匠海、家に居るかなぁ。
そう思いながら、わたしはシャワーを浴び、オーバーサイズのパーカーにショートパンツをはいて、スマホを片手にいつものサンダルで匠海の家に向かった。

匠海が住むアパートを見上げると、匠海の部屋の電気が点いていた。

匠海が居る。それにホッとするわたし。

階段を上り、2階にある匠海の家のドアを開けると、いつも通り、Tシャツにスウェット姿の匠海がソファーに座って、ご飯を食べていた。

「うわ、また泥棒が来た。」
「泥棒、お邪魔しまーす!」
「泥棒はお邪魔しますなんて言わねーよ。」

匠海の部屋に上がると、匠海はコンビニ弁当を食べているところで、美味しそうな匂いが漂っていた。