朝、早登校してただけなのに。       第一話

なんとなく会話を交わしながら後ろを振り向くと





あの女子に囲まれている、モテ王子の翔くんと目があってしまった。






すると翔くんは子犬みたいな笑顔でにこっと笑ってくれた。





その笑顔が太陽みたいに眩しくて。可愛くて。




思わずきゅんとしてしまった。




「かんなどしたー!」




はなの声ではっと我に返り、大声で




「なんでもないっっ!行こっ!」



とはなの手を握って足を早めた