【原版】それは麻薬のような愛だった




「あ?…なんだコイツか」
「この人、女の人でしょ?」
「まあ女は女だがコレは…あーいい、見せた方が早いわ」

そう言い画面を操作すると雫に手渡して見せつけてきた。
おずおずと覗けば、ロックが解除されラインのトーク画面が表示されていた。

そしてそれはよくよく見ればグループトークの画面で、タイトルには伊澄の所属する事務所の名前の後に「〇〇期同期生(6)」の文字があった。



「昨日俺以外の奴らで呑んでたらしいわ。俺も誘われて断ってんだろ」


よく見ろと手に待たされ、上に少しスクロールすれば確かに伊澄が行かないと素っ気なく返した文面があった。

どこをどう見ても仲の良い同期同士の会話しかなく、今朝の女性からのラインも話の流れを追えば昨日の飲み会の感想にしか見えなかった。


それが分かった途端、へなへなと全身から力が抜けた。


「ついでにコレも見ろ」


更に差し出されたトーク名の一覧には、グループのリストか男性の名前しか無い。


「まだ信じられないなら他にも…」
「も、もういい!分かったよ」


これ以上はなんだか早とちりした自分の醜態を晒されているようで恥ずかしくなって止めた。

伊澄はいささか不満げな顔をしたが、スマホをポイと放り投げ捨て、両腕で雫の腰に回して掴み抱いた。