【原版】それは麻薬のような愛だった




顔を雫の胸元に落とし、縋るように頭を垂れた。

肩を掴む手は加減を忘れたのか強く握られ、少し痛いくらいだ。


伊澄の言葉を飲み込むのにしばらくかかった。

無言の時間が永遠のように感じた後、漸くグルグルと頭の中を渦巻いていたものが凪のようち落ち着きを取り戻していく。


肩に置かれた手をそっと離すと、伊澄の体がビクリと震えた。



「いっちゃん…何を、言ってるの?」
「雫…」
「そんな事言われても、困るよ。私、いっちゃんの事全然分かんない」


伊澄の顔が絶望に染まる。
それを横目に雫は体を落とし、テーブルに置いてあったスマホを手に握らせた。


「ごめんね、いっちゃん。もう終わりにしよう」
「…っ」