【原版】それは麻薬のような愛だった




少し残念そうな声色に聞こえたが、きっと勘違いだろう。

頭は痛むがシャワーを浴びたい。
そう思って自分の服を探そうと顔を左右に振るとゆっくりと抱き寄せられた。


「いっちゃん?どうしたの?」


どうも様子がおかしい。
もしかしたら昨日何か余計なことでも言ってしまったのだろうか。


「ねえ…昨日私、何か変な事言った?」


そう聞いても、全く答えてくれる様子はない。

訳はわからないが抵抗する理由もなくそのままジッとしていたが、何故か一向に離してもらえない。


「…いっちゃん、私シャワー浴びたい」


痺れを切らしてそう言えば、ピクリと身体を震わせようやく身体が離れた。


「一人で行けるか」
「うん、もう酔いは醒めたから」


ベッドから降りて服を集めながらドアに向かって歩く。
平衡感覚はしっかりしている。

シャワーを浴びれば、この頭痛も少しは落ち着いてくれるだろうか。


そんな期待を込めながら洗面所へ向かいシャワーを借りる。

湯気で曇ったガラスをスッと撫でると、違和感に気付いた。