「は…はは…あはは…っ」
顔を流れる水がただの水道水なのか涙なのかわからない。
わかるのは、まだ伊澄に残っている未練だけ。
もう自分は完全に壊れてしまったんだと悟った。
忘れたいのに、いっそ嫌ってしまいたいのに身体が、心がそれを許さない。
どこまでも奥深くに打ちつけられた伊澄への憧れと恋心は、もう理性でどうにかできるものではなくなってしまった。
頭と体、心…全部がちぐはぐでグチャグチャになってしまってまともに立っていられず、もうどうしようも出来なかった。
ーーそれなら、いっそ。
どこまでも堕ちてしまおうと思った。
こんな身体じゃ、伊澄を忘れたくても誰からも愛してもらえない。愛せない。
だったらもういっそ、どこまでも都合の良い女でいるしかないじゃないか。
もう伊澄の事が好きなのかどうかも分からない。
純粋に恋をしていたあの頃には…もう二度と戻れない。



