彼こそ、神様が利き手で書いた最高傑作のような人間だ。




だが、そんな完璧超人には恐ろしい裏の顔がある。この事実は、外の人には知られることは無いだろう。




彼は自分の粗を隠すのが本当に上手いのだ。


恐ろしく、残酷な程に。



彼は何でも持っている。僕が足掻いても手に入れられなかったものを、平気な顔して手に入れる。





その度に両親が、


「空は自慢の子供だ。」


と口を揃えて言う。



「伊和は、可哀想だよね。何も無いからさ。」


と空は、目線を僕に合わせて言い放つ。





これがお決まりのパターン。