バツイチ美女と 御曹司

一番悩んだのは白と青の透明な
ブロックの配置だ。

あまり安っぽく見えないようにしなければ
いけないし、夏はファミリーの利用も多い
と聞いていたので、子供たちが見ても
楽しんでもらえるようにと意識
したのだが、その加減が難しかった。

お仕事やお客様の邪魔にならないように
手早く活け込みは終えなくてては
ならないのだが、ちょっと離れて見たり、
あれこれ考えていると、
小さな女の子が目に涙をいっぱい溜めて、
マリを見つめているのに気付いた。

外国人の女の子で最初英語で話しかけたが
伝わらず、今度はフランス語で

「こんにちわ。かわいいお嬢さん。
何かこまりごと?」

と尋ねると大きな目から、
涙がポロリと落ちてきた。

ずっと我慢していたのだろう。

「うん、ママンがいなくなっちゃったの」

どうもフランス人の女の子が迷子のようだ。

「お花は好き?」

と尋ねると、マリと話して安心したのだろう
元気よく応えた。

「うん、大好き。これキレイ!」

と言ってブルーのラナンキュラスを指さした。