バツイチ美女と 御曹司

ここの花揃えは装花部の椿の意見が
反映されているということだ。

結婚式やイベントの装花の打ち合わせも
ここ円山花壇の本社の会議室や応接室が
使われることもあるので装花部が
ショップのラインを決めているのだ。

ショップを見て回っていると

「藤原さん時間があったら
少しお話したいんだけど」

と声がかかった。

「あのどちら様でしょうか?」

と問うマリに

「あらごめんなさい」

と言って名刺を渡してくれた。

そこには円山花壇 装花部部長 円山椿
とあった。

マリははっとして

「申し訳ありません。お顔を存じ上げなくて
椿さんのことはいろいろ聞いていたんですが
失礼致しました」

と言って慌てるマリ。

そういえば裕に少し似ている。

可愛らしく華奢な感じの椿だ。

装花部を率いている女傑には見えない。

「そんなにかしこまらないで、
さっきの藤原さんのお話も隅のほうで
聞かせてもらったのよ。
アレンジの手際よさとか重箱のアレンジも
斬新で私もあなたの提案にハッとしたわ。
きっと裕が話をまとめてくるわよ。
案外営業として頼りになるのよ」