バツイチ美女と 御曹司

各店長を引っ張って会議をスムーズに進めて
自分の意図したところに上手く話しを
着地させている。

その手腕は営業にも辣腕を振るっていると聞く
頼もしい副社長だ。

本社の中や若い店長たちは
裕に目を奪われている。

裕がえくぼを浮かべて笑うと黄色い悲鳴が
聞こえそうだ。

特にホテル・ラ・ルミエール東京の
店長の山村は、前のめりに
裕に食いついている。

裕と親しく話しているとすごい目つきで
睨まれているのを感じる。

恐ろしい限りだ。

裕と二人で歩いていたりレストランに
いたりすると裕をうっとり見つめている
女性の目線に気づくことも多々ある。

俳優やモデル顔負けの美貌とスタイルの裕に
つい目が吸い寄せられるのだろう。

でも当の本人は全然気にしていないのか、
気づかないのかいつもと態度は変わらない。

あんなに食い入るように見られたら
マリならきっと疲れ果ててしまうだろう。

きっと裕はいつもそんな状況にあって
慣れているのだろうなあと、マリは
思っている。