バツイチ美女と 御曹司

八千五百円のものだ。

「八千五百円なのにすぐ売れるのか?」

「そうよ。うちのマリちゃんのセンスは
抜群なんだからすぐに売れるわよ。
見てなさい」

となぜか白石は得意そうだ。

二人が会話しているときにも
店先の花束が二つ売れていく。

その一人の方は常連さんで先日も雑貨で
作ったアレンジをお友達のプレゼントに
買っていってくれた人だ。

「佐藤さんいつもありがとうございます。
今日はお出かけだったんですか?」

と声をかけると

「そうなのちょっと東京駅まで、
そういえば先日もらったアレンジ、
友人がすごく喜んでくれておしゃれ
おしゃれって何回も言ってくれたわ。
私も鼻高々よ。
ここのお店も教えておいたわよ。
マリさんて言うとてもきれいで優しい
お嬢さんが作ってくれたっていって、
写真も見せたのよ。
この前二人でとったでしょう。
早速自慢できたわ。」

と言って笑った。

「まあうれしいです。
ありがとうございます」