バツイチ美女と 御曹司

紘一はその量に、目を丸くしていた。

後でマリにこっそりお小遣いだと言って、
お金を渡そうとしてきた。

これから一人暮らしを始めるマリが、
子供の服にお金を使ってきて申し訳ないと
思ったのだろう。

パリでもロンドンでもちゃんと
働いていたから大丈夫だと言ってマリは
断ったが、紘一は強引にマリに
お金を持たせた。

後で見ると十万封筒に入っていた。

ほんとにシスコンなんだからと、
あきれながらもマリはありがたく
頂くことにした。

その日の午後、父と二人で母のお墓参りに
行って母にも帰国の報告をした。

優依が泊りにきたり、四人の女子会も
あったりとあわただしかったが、
二週間後にはパリから送った荷物も届いて、
本格的に目黒のマンションでの
生活も始まった。


マリの夢は
マリらしい小さなフローリストを開く事。

そこでガーデニングのデザインや施工も
できたらと思っている。