バツイチ美女と 御曹司

「アッ、ナタリーがもうすぐ来るわ。
ランチに行こうとして忘れ物を取りに
帰ったの」

と顔を上げて裕を涙目で見つめながら
マリが言うと

「マリ、そんな顔で俺を煽るなよ。
それでなくても我慢してるんだ。
ここで押し倒してしまいそうだ。」

「ええ~っ、煽ってないし、
こんなところで押し倒さないで!」

と焦るマリに裕は

「冗談だよ。ナタリーさんは来ないよ。
少し前に連絡を取って全部話してあるよ。
今日もマリを連れ出してくれたんだ。
ここで会えるようにね。」

そういって裕は微笑んだ。

そうなのか、ナタリーは数日前から裕が
来ることを知っていて何も言わずに
見守ってくれていたんだ。

マリは周りの人たちに助けられて今日
ここにいるのだと実感した。

それから裕は、マリがいなくなった後の話を
全てしてくれた。

次の日にはもう居場所を知られていたなんて、
マリは驚いた。

優依の話を聞いて噴き出してしまった。

優依にはかなわない。

いつも女優顔負けの演技で振り回されるのだ。