バツイチ美女と 御曹司

心底ほっとしたようにやっと笑顔を見せた椿を
見て、裕は本当に心配かけたんだと、
申し訳なく思った。

「さっき研吾からラインがきて、行く日が
決まったら結城グループのプライベート
ジェットを使えって言ってくれたんだ。
マリには多大な借りがあるから少しでも借りを
返したいらしい。」

「ルミエールの妖精ね。
あれは本当にマリちゃんがいなければ
出来なかったわよね。それなのに、
あの子は全然自分の功績ではないみたいに
あっけらかんとして、クロエちゃんや愛理に
妖精の衣装まで手作りしてくれて、二人の
交友関係まで後押ししてくれたのよ。
きっと二人は親友になるわ。
愛理に今回の事が知られたら、じいじとは
口も利かなくなるわね。
ほんとにマリちゃんは自分の価値が
分かってないわ。馬鹿ね、マリちゃん。」

と椿は、愛おしそうにマリの名前を呼んだ。

目には涙をためて…

「ありがとう、姉さん。
マリの事そんなふうに思ってくれて、
うれしいよ。」

裕はそのあと、少し遅い時間になったが、
マリの実家の藤原屋に向かった。