あの時もうマリは別れを決めていたのだ。
だからせめてもの想い出として椿に二人で
写真を撮ってとねだっていた。
珍しいわね。マリちゃんが積極的ね。
と言って椿はご機嫌で何枚も写真を
撮ってくれた。
二人で腕を組んだりマリの肩を
抱いたりしても嫌がらず、マリは
すり寄るようにして裕にぴったりと
体を寄せていた。
そんなマリを思い出してまた裕は自責の
念に駆られるのだった。
≪なあマリ、なぜ言ってくれなかったんだ。
俺ってそんなに頼りないか?≫
裕は心の中でマリに呼びかけた。
五時に社長室に赴いた裕は、椿がいるのに
少し驚いた。椿は
「私も同席させてもらうわね。直属の上司で
ある私をすっ飛ばして、今回の件を勝手に
決めた社長に、私にも苦情を言う権利がある
と思うから」
と言う椿に社長は苦虫を噛み潰したような顔で
「だから、何度も言ってるだろう。
すぐに辞めてもらってもよかったんだが、
彼女がブライダルの大きな仕事があるので、
それはきちんと終わらせたいと言ったからだ。
それにこのことは二人には内緒にしてほしいとも
言われたんだ」
だからせめてもの想い出として椿に二人で
写真を撮ってとねだっていた。
珍しいわね。マリちゃんが積極的ね。
と言って椿はご機嫌で何枚も写真を
撮ってくれた。
二人で腕を組んだりマリの肩を
抱いたりしても嫌がらず、マリは
すり寄るようにして裕にぴったりと
体を寄せていた。
そんなマリを思い出してまた裕は自責の
念に駆られるのだった。
≪なあマリ、なぜ言ってくれなかったんだ。
俺ってそんなに頼りないか?≫
裕は心の中でマリに呼びかけた。
五時に社長室に赴いた裕は、椿がいるのに
少し驚いた。椿は
「私も同席させてもらうわね。直属の上司で
ある私をすっ飛ばして、今回の件を勝手に
決めた社長に、私にも苦情を言う権利がある
と思うから」
と言う椿に社長は苦虫を噛み潰したような顔で
「だから、何度も言ってるだろう。
すぐに辞めてもらってもよかったんだが、
彼女がブライダルの大きな仕事があるので、
それはきちんと終わらせたいと言ったからだ。
それにこのことは二人には内緒にしてほしいとも
言われたんだ」



