バツイチ美女と 御曹司

裕は優依にはかなわないなと思った。

「優依、お前ってすごいネゴシエイターだな。
敵に回したくないわ。
さっき泣いてたと思ったら、
もう戦闘態勢に入ってるし…」

と研吾があきれたように言い放った。

「優依?ところでお前たちどうなってんだよ。
仕事関係以上の親密さを感じるんだけど…」

と詰め寄ったところで、
優依の携帯が振動した。

「ほら来た。菊枝よ。もしもし菊枝、
しゃべる気になった?
そういう時はまず相談してよね。
マリのことわかってるでしょう。
うんうん、何でも自分が我慢して身を引けば
丸く収まるっていう短絡的な思考なんだから。
それが間違ってるってわからせるのが私達の
役目でしょう。まあそうだよね。
梅原との結婚生活が破綻していると
気付かせるのに、二年かかったけどね。
はい、それでどういう手配したのそれ言ったら
マリに縁切られるって?
じゃあ言わなかったら私や裕さんや椿さんや
穂香まで敵に回すことになるわよ。
どうすんのよ。
裏切り者の薄情者になりたいの…わかった。
すぐに送ってよ。待ってるからすぐよ!」

最後まで優依はきつい口調を崩さず菊枝を
追い込んで、ラインに詳細を送ると
約束させた。

菊枝は何度も裕さんや優依に相談するように
言ったらしい。

でも頑固者のマリの決意は揺るがなかった
らしい。