バツイチ美女と 御曹司

相手との顔合わせは済んでいるし、お相手は
ものすごく乗り気らしいし裕もまんざらでは
ないと社長は言ったらしい。

あとは裕がその気になれば円山花壇に
とっても裕にとっても将来を考えれば
ありがたい話なのだと、言われたそうだ。

ただ、マリの事だけがネックになっている。

同棲までしている相手に裕は優しいからすぐに
別れようとは言えないと思うし、
どちらにしてもバツイチの嫁は認められない
とも言われたそうだ。

自分でもいつかこうなるのではと心の中で
変な覚悟をしていたんだと、
マリは悲しそうに言った。

夢から覚める時が来たんだと
思い知らされたとも…

優依はそんな馬鹿な話ないわよ。

今どきバツイチが何よ。

その社長の頭は明治大正時代で
止まってんの?
ひょっとしてちょんまげでも結ってん
じゃないのと憤慨したと優依は語った。

でもマリの意志は固くて裕さんに話して
相談したのかというとマリは、自分が
去ればすべて丸く収まると言って
きかなかったそうだ。