バツイチ美女と 御曹司

  ≪妖精の森≫と
名付けられたイルミネーションは、
何度かテレビの取材を受けて放映された。

宣伝効果抜群だ。

恋人達のクリスマスに、
これ以上ロマンテイックな演出はないだろう

何組かは、この庭園でプロポーズをして
カップルが誕生したそうだ。

このイルミネーションは、クリスマスまでの
たった一週間しか点灯されなかったのだが、
点灯後の六時から九時までは、庭園が見える
レストランやロビーラウンジはいつも、
満席状態だったらしい。

でも庭園には基本入れなくて、
クリスマスイブとクリスマス当日の二日間
だけイベント参加者のみ入場可能に
なっていた。

「さすが研吾、しっかりと考えてイベント
の特別感を演出しているな」
と裕は感心していた。

マリは言わずにいたが、この案を出したのは
マリだったのだ。 

たまたま、優依が研吾と打合せの為に
ホテルを訪ねて来た時、マリも参加して
クリスマスの時期に向けてのロビーの
生け込みの相談もあって、三人で食事を
しながらランチミーテイングをしたのだ。