バツイチ美女と 御曹司

「大丈夫だよ。マリならできるよ。
俺がついてるし姉さんもしっかり
やってくれるよ」

と裕はそういって励ましてくれた。

さっきは大丈夫かなあなんて弱気なことを
言ってたのに、マリが弱気になると、
途端にきりっとした頼もしい御曹司になる。

でも、瞳はマリに甘く怪しく輝いていた。

式は来年の四月を予定していて、
半年以上の準備期間がある。

でもこれからナタリーは、洋館を二日抑えて、
アメリカからの新郎の親族や友人たちの
ためにホテルの手配や装花の見積もりも
とって全体の見積もり金額を提出
しなければならないということだ。

年末までに全部の予算組を
しなければいけない。

金額に制限は設けられていないらしいが、
ナタリーは全体のプランと金額は最初に
決定したいと言っていた。

また新郎側の参加者はせっかく日本に行く
のだからと、ほとんどの人がそのあとの
観光を希望していたりするらしい。

そんな手配を日本で任せる人を紹介して
ほしいとナタリーに言われて、
マリは旅行社に努める菊枝を紹介した。

彼女なら英語でのナタリーとのやり取りも
不安がない。