バツイチ美女と 御曹司

大変だったろうと、マリはナタリーの
仕事にかける想いを尊敬した。

一番の決定権は自分にあるという姿勢を
崩さず、それぞれの立場の人たちの
プライドを上手に刺激していた。

でも今回は入るフローリストは一社のみ
なので花に関してはすべて円山花壇に
一任できるとナタリーは笑っていた。

そんな事を話すと裕も椿も、ナタリーと
仕事をしてみたいと感じたようだ。

これはしっかりとスケジュールを立てて、
事前の準備を抜かりなくして臨まないと、
ナタリーに迷惑をかけることになる。

裕はとりあえず明日三人で洋館を下見に
行けるように、時間を調整することを
椿とマリに命じた。

「しっかり見積もって当日おたおた
しないように人員も余裕をもって
配置しないとね」

椿はやる気満々だ。

「部長久しぶりに燃えてるね。
でも、ホントにやれるのかなあ」

と弱気な裕に

「何言ってんの経験者のマリちゃんが
いるんだから大丈夫よ。 リーダーは
マリちゃんにやってもらいましょう。
よろしく!」

と言って颯爽と行ってしまった。

「エエ~ツ、裕さんどうしよう。
私がリーダーなんて無理だよ」

と焦って言うマリに