バツイチ美女と 御曹司

お別れの時には泣き出すほどだった。

クロエと愛理はその後も、手紙を交換したり
お互いつたない英語とフランス語で、
時には日本語も混ぜて電話で話したり
お休みの日にはどちらかの家で、
二人で遊ぶような間柄になった。

その後も二人の友情はずっと続いた。

椿には、いつもかまってやれないダメな
母親なので大いに見直してもらったと
愛理ちゃん以上に喜んでいた。

二人のおかげか、その後のイベントでは、
妖精のコスチュームを着てくる子供も増えた

この企画は毎年夏休みに定番として行われる
ことになったらしい。

クリスマスシーズンにはカップル向けに
イルミネーションと合わせて食事と宿泊が
セットで行われるようだ。

二つのイベントは、
ホテル・ラ・ルミエール東京の名物に
なっていった。

その年のクリスマスには、裕がチケットを
取ってくれてマリと裕も参加した。

いまや、ルミエールの妖精は、
ホテル・ラ・ルミエール東京の
大きな財産となった。 

そんなふうにあわただしく夏が過ぎて
十月になろうかというとき、ニューヨークの
プランナーから連絡があった。