バツイチ美女と 御曹司

椿にはマリと話していると落ち着くし
癒されると言ってもらえたが、
マリはキョトンとするばかりだった。

「ほら、そういうところ。
そんな顔が可愛いのよね。
裕がマリちゃんに堕ちるのも
わかる気がするわ。」

と言って笑った。

マリは、何も言い返せずに真っ赤に
なってしまった。

「バツイチのくせにいまだに初心なんだから」

と椿に揶揄われて余計に
うろたえるマリだった。

そういえば優依にも同じことを言われたような
気がする。

「でも、マリちゃんのフランスでの交遊関係の
おかげで、フランス大使館関係のパーテイー
の装花も受注させてもらえそうね」

と椿に言われて、それはよかったと
心から思った。

後日ミッシェルからのラインでは、
マリが訪問したことを娘のクロエに話したら、
クロエもマリに会いたかったと言って、
駄々をこねて大変だったらしい。

今度シェフとの打ち合わせの時は、
クロエの学校がおやすみになる土曜日に
してくれないか?という内容のものだった。