バツイチ美女と 御曹司

裕は徹底的に梅原を告発して社会的にも
抹殺したいと言ったが、マリはもう梅原が
マリに接触しなくなればそれでいい
と言った。

弁護士に接近禁止令を裁判所で出して
もらえるように手配してもらって
告発を取り下げて示談とした。

このことが立件されれば梅原は
すべてを失うことになる。

マリはそこまでのことは望んでいない。

仮にも一度は夫婦となった人なのだ。

結局裏切られ続けた夫だったが、
マリを愛してくれたことは確かだった。

ただ、マリが彼を愛せなくていい妻に
なろうとしただけの結婚生活だったと、
裕を愛して初めてわかった。

ロンドンやパリでの経験もマリを
強くした。

あの頃のように何でも梅原の想い通り
になるマリではないということに、
梅原は気付いていないというより、
気付かないようにしていたのだろう。

梅原は梅原なりにマリに執着しそれを
愛情だと思っていたのかも知れない。

梅原には、もうマリに執着せず前を
向いて自分の人生を生きてほしい。

彼が時々ロンドンやパリに、
マリの姿を見に隠れて訪れていたのを
知っていた。

何も接触はしなかったのでマリは
知らんふりをしていたのだが、
それもいけなかったのかも知しれない。