バツイチ美女と 御曹司

「あなた、前にも言いましたよね。
マリは僕の婚約者だと。
元夫がストーカーですか?
目黒の店にも何度も来てるそうですね。
店長から報告を受けてますよ。
今回は警察に届けて弁護士も立てますから
覚悟しておいてください」

歩道でのやり取りに立ち止まる人もいて、
分が悪いと思ったのか梅原は、
憮然として去っていった。

裕はそのあとタクシーの運転手の名前も
確認して警察から事情を聴かれるかも
しれないからきちんと話をするように
と言って帰した。

そのあとすぐ裕は、マリを警察に
連れて行って被害届を出した。

もちろん裕の手配してくれた弁護士も
同席してくれた。

丁度店の前で、防犯カメラに一部始終
映っていて証拠にもなった。

タクシーの運転手も自分が共犯になっては
困るとと思ったのだろう、男が嫌がる
マリを無理やりタクシーに押し込もうと
していたと証言した。

そこで車を動かすと女性に怪我をさせる
と思って何もできなかったとも話していた。