バツイチ美女と 御曹司

そこへ結婚式場のスタッフが駆け込んできた

もう一組の結婚式のほうで花嫁のブーケを
作って持ってきてくれる予定の友人が、
交通事故に巻き込まれてブーケが
間に合わないらしい。

出席者は親族と友人だけの小さな式なので
花屋さんに頼まずプリザーブドの
アレンジをテーブルに飾るくらいらしい。

でもブーケのない花嫁さんはありえない。

スタッフは何とかしてくれないかと
頼みに来たのだ。椿さんは

「マリさん作れる?」

と聞いてくる。

今日はマリを含めて椿さんにあと三名の
五人で来ているがブーケやブートニアを
作れるのはこの中では椿さんと
加治さんのみなのだ。

二人とも今それにかかりっきりに
なっている。

マリは覚悟を決めて残った花を見た。

花嫁のイメージを聞いて頭の中で残った
花を組み立てる。

何とかなるだろう。

「わかりました。椿さん、
白のリボンはあまりますか?」

「大丈夫、2巻もってきてるわ」と椿

マリは結婚式場のスタッフに向き直って

「余った花で申し訳ないのですが何とか
 作れそうです。
時間はどのくらいありますか?」