何だこれ、何だこれ、何だこれ!!!?

目の前に座る女の子、俺と似た落ち着いたブラウンに緩やかにカーブした痛みのない髪。色素の薄い瞳。
小さい鼻に口。おそらく155センチもないだろう小さな身体。小さい手。
一瞬で彼女の全身を脳内に焼き付けるように見る。

彼女は不思議そうな表情をしたかと思ったら、すぐに顔を顰めて、また下を向いた。

(体調が良くないのか?)


「きみ、大丈夫?どこか辛いの?」

俺の声に小さく反応した彼女は、

「大丈夫です、ただの偏頭痛だしさっき薬飲んだので。」

控えめに答えた。声まで愛らしい。耳から浄化されているようだ。

「偏頭痛か、俺の妹も苦しめらられている憎き病だな。姫だけでなく、女神までもか。」

「…ひめ、?……女神?」

「君達の事だ」

「っえ?…」

「女神、家はどこだ?運ぼう」

「えっ、いいです、大丈夫ですっ!薬もあるので」

「遠慮するな。傷付いた女神をそのままにしておく事は出来ない」

「いや、でも…」

急に話し出したからか、女神はまた顔を顰めて俯いてしまった。