シスコン兄の溺愛彼女

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天音ちゃんの買い物もだいぶ終盤に差し掛かり、夕方4時半時、疲れたからカフェに入る事にした。

最近、SNSで話題だというカフェ。特に今案内されたテラス席は、映えスポットとして人気らしい。
そして、この店はラテアートに描かれる絵が人気らしい。
コーヒーは好きだが、飲んでしまえばどれも同じ。


今、目の前に置かれたものも、天音ちゃんみたいに写真を撮ろうとも思わない。

「あたしとコーヒー、一緒に写して?」

可愛い笑顔でラテアートを顔の横に持っていく天音ちゃん。

「うん、可愛く撮ってあげるね?、あ、ちょっと待って?髪の毛が跳ねてる」
ついでに前髪も整えてあげて、スマホで写真を撮る。

「ありがとう!可愛く撮れたっ?」

「可愛いよ?いつも言ってるだろ?」

「あたしじゃなくて、ラテアート!」

「それはわからないな。天音ちゃんが可愛いのは事実だけど」

「もう〜冗談ばっかり〜?」

「冗談なんかじゃないよ?」


回りから見れば兄妹より、恋人みたいな雰囲気の2人。実際、二人で出かければ、カップルと間違われることもたくさんあった。

でも、今日はそれを、店の前の通り、人波から見ていた女の子がいたとは気付きもしなかった。