シスコン兄の溺愛彼女

「もしもし、天音ちゃん?どうしたの?」

「あ、お兄ちゃん。今ちょっといい?」

「もちろんだよ?何かあった?」

「あのね、彼氏と今度デートなんだけど服を買いに行きたくて、一緒に付き合ってくれないかな?」

「…」

「お兄ちゃん?」

「…彼氏?」

「うん?」

「天音ちゃん、彼氏がいるの?どんなやつ?大丈夫なの?変な奴じゃないよね?」

「大丈夫だよ?あたしのこと、凄く大切にしてくれるし、たくさん愛情表現してくれるから、彼に愛されてるって実感できて、幸せなの。」

「…そうか、幸せなんだね?、ッ」

「…お兄ちゃん、泣いてる?」

妹の天音ちゃんに彼氏が出来た。辛いけど、妹の恋路を邪魔するようなロクデナシではない。

「彼氏が出来ても、浮かれないで学生は勉強が本分だよ?天音ちゃん」

「わかってるよ。それで、買い物の件、どう?」

「今週の土曜の昼はどう?」

「大丈夫だよ?ありがとう、お兄ちゃん。」

「いいよ。じゃあ、おやすみ」

「おやすみ。あ、それとね?モーニングコールもうなくて大丈夫なの。今までありがとうね?」

「えっ、だ、大丈夫なの?」

「うん。ほんと今までありがとう。じゃあ、おやすみ、お兄ちゃん」