タイセツナモノ

キュッ、キュッ。
スニーカーと床の擦れた乾いた音が、体育館に響く。
「シュートぉ!」
「ナイスゥ!w」
冬馬先輩は、部員の男子達と笑顔でハイタッチを交わしていた。
私は、というとマネージャーだ。運動は、本当に出来ない。走るのも大嫌いだ。ちなみに、友達は勘違いをしている。私は、ただのマネージャーだというのに友達は私がバスケ部に入っていると勘違いをしている。未だに。
私は、ペットボトルを部員全員文を持ちみんなに配って行った。みんな、汗だくだ。タオルも上げておこう。
「さんきゅ。」
拓也先輩がペットボトルを持った手を軽く上げた。
足早に隅の方へより、同じマネージャーの茉奈と一緒におしゃべりをした。茉奈は、別のクラスだがとても気の合う女子で、会話がいつも弾む。顧問の先生は、男性で普通にガタイのいい先生である。
「おーい、佐藤。このタオル頼めるか?」
「は、はーい!」
タオルを頼まれ、私は急いでタオルを回収。そのまま洗濯をして、綺麗に干した。…やはり、マネージャーというものは、疲れるものだ。