タイセツナモノ

「ねぇねぇ、次はあそこ乗ろ!」
「いいよー!」
毎日が、輝いてて楽しかった。
毎日が、色鮮やかだった。
毎日が、宝物だった。
でも、それは、いつの間にか誰かの手によって壊された。

ドンッ────
「え…?」
一瞬の出来事だった。
分からなかった、親友が庇ってくれたことすらも分からなかった。
スローモーションだった。よく事故はスローモーションになるって言うけど、それは本当だった。
「なんで、…なんで…?」
困惑した。
「ねぇ、返事してよ。ねぇってば」
混乱した。
「私たち、いつまでも友達って約束したじゃん…?」
焦った。
「ねぇ、……起きてよ。」
信じられなかった。