「姫ぇー。荷物運びに来たで―――って……はッ?!」





荷物を取りに来た爻が、腕を掴まれて口をふさがれている恋嘩を見つけた。





「「お。爻やんけ。」」

「「やっぱおったやん。劉毅の奴。」」

「「やっぱ嘘ついてたんやーw」」


「姫ッ!…てめぇら姫になにしとんねんッッッ!!!」





男たちの会話は無視して、恋嘩を取り戻そうと殴りかかる爻。


しかし、数人の男に取り押さえられてしまった。




「なっ…!!」


「「…姫??」」

「「この子のことちゃう?」」

「「お姫様かぁー(笑)」」

『んー!!!(爻!あかん!逃げてッ!)』

「姫に触んなッ!!!離せコノヤロッ…?!」





1人の男が興奮して暴れる爻の口をふさぐ。


そして胸倉を掴み上げて睨みつけた。





「「うるせぇよ爻…」」

「「今はまだ騒ぐな。」」

「「よし。こいつら連れて行くで。」」

「「人質かぁーw」」



「ん゛ー!!!(離せコラぁ!!!)」





爻が必死で抵抗する。





「「あ゛ーうぜぇこいつ!」」

「「ちょっと寝ててもらえよ(笑)」」

「「せやな…」」





ドスッ…


鈍い音と共に、爻の体に衝撃がはしった。





《ガハッ………》

『んんー!!!《爻ー!!!》』

「「お譲ちゃんも大人しくしてへんと…こうなっちゃうよ?」」





【ゾクッ―――】


男の冷たい視線と言葉に恐怖を覚え、恋嘩は身動きが取れなくなってしまった。





「「大人しく俺らの言うとおりにしときゃぁーええねん(笑)」」





ヤバイ…この人達…本気や…


怖い…助けて……愁洩っ