俺の女



『もう時間は元に戻らへんから…あたしはずっとこのままやねん…。愁洩に触れられない…姿は見えない…。抱きしめることも…なんもできひんねん…。』

「………」

『でもあたしは…ずっと皆を見てんねんで…?』

「―――ッ…俺達を…?」





俺は顔を上げた…


そして恋嘩の優しい笑顔に包まれた…





『そーやで…。姿には見えへんけど…あたしはずっと皆といる…。皆の心の中で…生きてるねん。』

「俺達の…心の中…?」

『そぅ…。いつも皆を見守ってるんやで。……だから…皆に隠れて…愁洩がずっと、ここで泣いてることも……愁洩があたしのとこに来よーとしてることも…全部知ってるんやで…?』

「―――ッ…」





確かに俺は…いつもここで泣いてた…


何度も…このまま死んで恋嘩のとこにいこーと思た…





『…あたしは……今、愁洩に無理矢理こっちに来られても…嬉しくないで?』


「えっ…」



『あたしも…ほんまはもっと生きてたかった…。でも…もうそれはできひん。けど…あたしは……あたしが生きれへんた分も、愁洩にいっぱい生きてほしい…』


「…!!」

『もっともっと楽しーことも…いっぱい経験してほしーし……徹哉や恋ちゃん…それに、皆にも経験させてあげてほしいねん…』

「…恋嘩…」





…そやんな……

恋嘩だって…もっと生きたかったんや…



やのに……俺は…





俺の考え直した心を読み取ったかのように、寂しい顔をしていた恋嘩が、ふっ…と笑顔に戻った。





『あたしな…愁洩の笑顔が大好き。』





ニコッと笑う恋嘩。





「!!!」

『いつも辛そーに泣いてる愁洩じゃなくて……あたしはずっと…愁洩の笑顔見てたいなあ…。』





俺の……笑顔…


……俺だってお前の…





「…俺も…お前の笑顔…ずっげぇ好き…。」

『うんw…だから…あたしも笑ってるから…愁洩も笑ってて?』

「……俺も…?」