「ぶぁかぶぁかーw」
「ぶぁか?」
愁洩も、浴槽にもたれ掛かりながら首を傾げた。
『もしかして…バカ?(笑)』
恋嘩が気づいた言葉に対して、愁洩が驚く。
「そんなもん…どこで覚えてん?!」
「パパってぶぁかなんやりょー?w」
ニコーッとした笑顔で悲しいことを言う徹哉(笑)
「な゛ッ…誰がそんなことゆーててん?!」
「にぃーにw」
徹哉の笑顔の向こうに、仲間たちの不敵な笑みが浮かんだ。
「あいつらッ…」
『あははははッ(笑)』
愁洩が拳を握りしめる中、恋嘩は爆笑した。
「ぶぁかーw」
「こらッ…バカとかゆーたらあかんねんぞ?!」
愁洩の注意に、幼い徹哉が首を傾げる。
「なんれぇー?」
「…なんでって…」
理屈に戸惑った愁洩のあとに、恋嘩が続き、優しく徹哉に問い掛けた。
『徹哉は…パパが嫌い?』
「んーん。らいしゅき。」
『やろ?バカっていうのはな?嫌な人に言う言葉なんやで?』
「しょーなん?」
『そwだから、大好きな人にはゆーたらあかんよ?』
「あーぃw」
小さな手を上に上げて、元気よく返事を返す徹哉。
愁洩も笑顔で徹哉を撫でる。
「よーしw偉いぞw」
「てったん、ママとパパらいしゅきッw」
可愛い徹哉を愁洩が抱き抱えた。
「パパとママも、徹哉が大好きやぞw」
「やったぁーw」
徹哉は嬉しそうに、恋嘩と愁洩の間で笑っていた…。

