転生治癒師の私が第二王子を攻略してしまった件について


 今日の夜も呼び出されている。私は栄養ドリンクをアルバート様用に新しく作ってシールで蓋をした。それを持ってアルバート様の執務室に向かう途中、背後から声をかけられた。
「ねぇ、あなた、待ちなさい」
「はい?」
 振り返ると、そこにはレティシア様が立っていた。私は慌てて敬礼する。
「そのポーション、アルバート様のところに持っていくのよね?」
「はい」
「じゃあ、寄越しなさい。私が代わりに届けてあげる」
「あっ」
 手に持っていた栄養ドリンクをレティシア様に奪われてしまう。レティシア様はじっと瓶を見つめた後、不敵な笑みを浮かべた。
「これでアルバート様への用事は無くなったわよね? さっさと自室に戻りなさい」
「は、はい」
 レティシア様の圧に負けて、私は踵を返した。
 きっと、いつも同じ時間だから待ち伏せされてたんだ。明日は時間をずらそう。