そんな私の顔を両手で包みこみ、聡が私と視線を合わせようとする。 逆らうことも出来ずに見上げた聡の顔 ―…なんでっ!?… 悲しげな表情で見つめる聡。 どうして… その瞬間ギュッと全身聡の匂いに包まれた。 「…聡っ…」 「……んで」 「えっ…?」 「なんで避けんだよ…」 ねぇ…どういうこと? なんでそんなに悲しい顔するの? …ねぇ…私馬鹿だから そんなことされると期待しちゃうよ? 「…私…」 そんな時…智美が私たちを見つめているのが視界に入った。 .