うみに溺れる。

***


「おっ、空人!!」

「あ、先輩。どうしたんすか」


中学の頃、サッカー部だった俺は今もたまにかつてのチームとご飯に行ったり遊んだりしていた。

先輩は昔から俺を可愛がってくれる。

高校でも俺は迷わずにサッカー部に入った。
うちの高校はそこまで強いというわけではないけど、それなりに打ち込んでいる。


「実はさ、今度男女人数合わせて飯行きてぇなって思ってんだけど!」

「…合コンっすか」

「まぁ、俗に言うと?」

「俗に言わなくてもそうでしょ」


俺が先輩と同じ学校だって知った時、先輩はものすごく喜んでくれた。


「…で、お前にちょっと頼みがあるんだけど」

「えぇ…、嫌です」

「俺まだ何も言ってねぇじゃん!」

「絶対ロクでもねぇし」

「おまっ、言うようになったじゃねぇかっ」

「いたたたたっ!」


首に腕を回され拳で頭をグリグリとされた。
それよりもこの人、昔から気になってたけど確か…。



「海ちゃん、誘ってくれない?」



…やっぱりな。
中学の時からこの人は海の事についてよく知りたがっていた。
その事になんとなく察してはいたが本人は気付いてなさそうだったしこれといった被害もなさそうだったから放っておいたけど。