うみに溺れる。



「もし、僕が海にそんな事した日には殺してね」

「何言ってんだよ」

「あいつと同じになりたくないんだ」

「雫玖…」

「母さんもあいつからやっと解放されて落ち着いてるんだ。笑うようにもなったし」


この事実を知っているのは多分俺だけ。


「…でも、母さんたまに僕を見て“ごめんなさい”って謝って怖がるんだよ」

「…ぁ、」

「僕、そんなに似てる?」


ぞくりとした何かが背中を伝って流れた。

怖…くなんかない、だって雫玖だから。
優しくて、心配性で、実は面白いところもあって。



「似てねぇよ」



俺のその言葉に、雫玖は優しく微笑んだ。