意地悪な兄と恋愛ゲーム



 脱衣室でまた、晴斗と鉢合わせになったのは、その夜の事だった____


 美咲が風呂を終え、脱衣室から出て来ると、目の前にちょうど、ドアを開けようとしていた制服姿の晴斗がいた。



「お、おかえり…」


 相変わらず、顔が引きつってしまう。

 けれど、心臓の鼓動はドキドキドキと、瞬く間に速くなった。


「ただいま」


 晴斗はいつも通りの笑顔だ。

 それなのに、何で私だけこんなに動揺してるんだろ。


「お風呂、あいた」


「うん、ありがとう」


 大した会話もないまま、晴斗は入れ替わるように脱衣室へ入っていこうとする。



 呆気なく終わりを迎えたゲーム。


 これで、良かったんだ……