クチュリという水音が、耳からダイレクトに伝わってくる。
晴斗は、美咲の耳を全て食べ尽くすかのように、舌先を使って舐めてくる。
熱くて柔らかな舌の、生き物のような動きが、美咲の身体を芯から、痺れるような快楽へと変えていった。
「んっ…」と、堪えきれず、美咲の口から小さな声がもれ出る。
唇同士を触れ合わせるキスとは比べものにならない。
耳を舐められてるだけなのに、身体が隅々まで熱を上げて、蜂蜜のように蕩けてしまいそう。
「っ…」
抵抗したくて身体を捻ると、上から簡単に押さえこまれてしまう。
同時に晴斗の舌の動きは、激しさを増した。
「あっ…、やっ、やめて…っ……」
否定の声を荒げたのに、もっとねだっているように聞こえてしまう。
晴斗は、形のいい唇で妖艶に微笑み、残酷なくらい優しく囁く。
「やめてあげない…」

