意地悪な兄と恋愛ゲーム



「ねー、美咲?昨日どうだった?」


 背後から真美の声がする。

 機嫌の良い美咲は、待ってたよ、とばかりに振り向いた。


「あ、あのマネージャーの子でしょ?晴斗、断ってたよ」


「えっ、そうなの?あの子、先輩と一番距離が近かったし、一番の候補だったのにやっぱり駄目なのかぁ。一体誰なら先輩の彼女になれるの?」


「さ、さぁ…」


 そんな事、今一番彼女になりたくないを目指している人に聞かないでよ。


「次は先輩の好きなタイプ、知りたいなぁ…」


 真美のキラキラした視線と目が合った。


「も、もう自分で聞いてよね?私はあの人と関わりは持たないから!」


 一ヶ月逃げ延び、根っから縁を断つと決めてる。

 晴斗は私にチャンスが欲しいって言ってきたけど、このゲームは私にとっても、晴斗から永遠に解放されるビッグチャンス。

 この好機を逃したくない!


「分かってるよ。あんたは、あの晴斗先輩が苦手なんだよね?でもしっかり役目は果たしてよ?」


「え、役目?」


「まさか約束忘れたの?皆の希望をメモ書きにして、昨日渡したでしょうが!」


「はっ!!」


わ、忘れてたぁぁ____!!