意地悪な兄と恋愛ゲーム



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 美咲は晴斗に優しくベッドに寝かされた。


「美咲…」と、晴斗が上から優しく身体を重ね合わせてくる。


 触れ合う素肌の感触がくすぐったくて、美咲は思わずクスクスと笑ってしまう。


「何を笑ってるの?ずいぶん余裕だね」と晴斗は笑みを浮かべながら、美咲の髪をすいてくる。


「美咲、怖くない?」


「緊張はしてるけど怖くないよ。晴斗は?」


「俺は少し怖いかな。明日目が覚めて、全部夢ならどうしようって……」


「晴斗って、実は怖がりなんだ?」


「惚れた弱みってやつだよ。美咲に勝る物なんて何もないから…」


 晴斗はそう言って、美咲の唇にチュッと口づけを落とした。


「好きだよ…」


 キスはあっと言う間に深まっていく。


「んっ…」


 美咲は晴斗の肩や背中に手を回し、その骨張った筋肉質な身体に触れる。


 晴斗の匂いも、温もりも、服の上なんかよりずっと近くで感じられる。

 このまま一生分の幸せを、使い果たしてしまうのかな。

 それが、私は少し怖い。


「晴斗…?」


「…ん?」


 晴斗は動きを止めて、余裕をなくしたような熱い瞳で、美咲を見つめた。


「また、一緒に星を観たい…」


 すると、額に唇を押し当てられた。 


「もちろん。また、一緒に観よう」


「そうだ。今度は、私が見つけた星を晴斗に観せてあげる」


「美咲が俺の為に星を見つけてくれるの?」


「うん。晴斗がまだ見たことない星を沢山見つけるから、これからは、その星の数だけ幸せになろう?」


 晴斗は嬉しそうに笑った。

 その笑顔に私まで嬉しくなる。


「嬉しいな。約束だよ」


「うん、約束」


 そして、晴斗は美咲の耳元に唇を寄せると、低い声でそっと囁いた。


「でも今は、俺だけを見て欲しい」


「晴斗…」


「星に嫉妬なんてかっこ悪いけど、今夜は美咲の心も身体も一人占めしたい」


 晴斗は美咲の細い首筋に、唇を押し当てた。


「んっ…」


 愛でるように動く晴斗の舌に合わせて、うねるような快感が沸き起こる。


「…っ、晴斗……」


「……優しくするから全てを俺に預けて?可愛い美咲を全部見せて…?」


 指先で頬を撫でられ、美咲は小さく頷いた。


 晴斗の指が、唇が、美咲の肌に優しく触れてくる。

 それはすぐに、溺れそうな程の快感へと変化していく。

 晴斗の顔に手を伸ばすと、その手を取られ、指先にも唇を押し当てられる。


「一つ残らず、愛してあげる……」


 互いの優しさと温もりを分け合いながら、その夜、二人は、蕩けるような甘い熱を夢中になって求め続けた___