意地悪な兄と恋愛ゲーム



 晴斗は何も言わず、再び、美咲の手首に触れてきた。


「……離してよ…」


「やだ…」


「無理矢理触れないって、言ってたじゃない」


「嫉妬する美咲が可愛すぎて、気が変わった」


「な、何それ!嫉妬なんかしてない!」


「まだ、強がるの?そんなに可愛いことするなら、次はその唇、塞ぐよ?」


「なっ、何言って…」


「強がらなくても塞ぐけど…」


 晴斗は、もう片方の手で美咲の腰をきつく抱き寄せた。

 そして、掴んでいた手首をグンと自分の方へ引き、下から唇を重ねてくる。


「んっ…」


 甘く擦れる唇の感触。

 ずっと待っていたその柔らかさに、身体が切なく疼き始めた。


 晴斗は唇を離すと、美咲を見上げる。



 真っ直ぐな瞳。

 もう、そらせなかった。



「好きだ……」