自分を置いて死んでいった、平和を愛したあの親友の笑顔が今でも忘れられない。

あの苦悩を、亜季も味わってしまうのであろうか。



伯父は静かに立ち上がった。

そして店のショーウインドーごしに空を見上げた。


その悲しげな目は、あの頃と何も変わらない綺麗な星空を、ただ無言でいつまでも見つめていた。