「よっしゃああ!!!」

普段感情を表に出さない尾上が、握り締めた両の拳を天に掲げて、そう絶叫した。


その光景を心の底から穏やかな表情の北村と、涙ぐんだ看護婦が優しく見守っていた。



この時、三人はこれでテツオは助かる、そう思い込んでいた。