いつものように美愛のいる教室に向かっている時
「瀬那くん！
ちょっといい？」
知らない女子に話しかけられ戸惑いながらもその女子についていく
「なに？」
「美愛ちゃんがいることはわかっているけどこれだけ伝えたいの…！」
告白かな？そう思った時
「私、瀬那くんが好きなの」
やっぱり
断るのは申し訳ないけど…
「ごめん、彼女いるから」
「だよね…ごめん迷惑かけたよね」
申し訳なさそうにしている女子を見て胸が痛む
「彼女待ってるから行くね」
「うん…！行ってらっしゃい」
その笑顔は少し寂しそうだった
はぁ告白されるのはもう慣れてるけどあの悲しそうな顔を見ると心が痛むなぁー
そう思いながらも美愛が待つ教室へ急ぐ
教室のドアを開き名前を呼ぼうとした瞬間
「あはは！」
楽しそうに男と喋っている美愛を発見
美愛もこちらに気づいたようで嬉しそうにこっちへきてくれる
でもなんだか話したくなくて…
「ごめん、用事できた」
走って出て行ってしまった
美愛の悲しそうな顔、あの笑顔、全てが脳内で何回も再生される
俺じゃダメなのかな
家に帰り、ベットで思いきり泣く
こんなに泣いたのは久しぶりだ
一度出た涙は止まらずずっと泣いていた