氷河ちゃんは面倒くさがり

「仲がよろしいんですね」

「あ、勘違いしないで、氷河ちゃん!
全っ然恋華と弥空に恋愛感情とかないから!」


仲がいいんだなぁ、と思って言っただけなのに、なぜか恋愛感情の話になってて首を傾げる。

何だろう。極道では仲がいい、は恋愛系の話っていう暗黙の了解的なのがあるとか?



まぁどっちにしろ、恋華先輩が弥空先輩に月宮先輩が恋愛感情を抱えていようがどうでもいいんですけどね。

普通にお似合いだと今も思ってますし。


「私的には別にあっても構わないのですが‥」

「俺が誰かと付き合ってもいいの?」

「はい。別に。私に関係ありませんし」



本当に何で私がダメって言う権利があるの?
先輩が誰と付き合おうが先輩の自由だし。

寧ろ先輩に彼女が出来る事で付き纏われないんじゃないかな。


先輩は彼女が出来るし、私は付き纏われないし一石二鳥じゃない?
ちょっと待って、先輩が好きな人出来たら全力で応援しよう。


早くあのストーカー予備軍から解放されたい。


「どんまい祐希くん」

「あーあ。祐希、脈なしだね」


どんまい、って何がですか?
と聞きたかったけど、流石にそこまで空気が読めない訳じゃないので押し止まる。

脈なし、って月宮先輩まさか振られた!?

こんな見た目は良くて中身も学校では猫被ってる先輩が?嘘、どんな美人なの?