氷河ちゃんは面倒くさがり

「どうして私の名前を?初対面ですよね?」

「そうだよ。でも元々顔は知ってた。一方的にだけどね。この辺りで有名でしょ?」



は?何が?私芸能人でも何でもないんですけど。
何?人違い?私と同姓同名な方が芸能人にいらっしゃるの?嘘でしょ?別にそれならそれでもいいけどさ。


しかも、冗談ならまだ対応できるのに、明らかにえ?と不思議がっている顔をされたら困る。



「あの、私別に有名じゃ、」


「明るい茶髪にボブ、小柄で華奢な体。極め付けは血の様に赤いカチューシャ。
それが、この辺りで有名な、空手、柔道を中心とした運動の天才の噂だよ」