その夜は、和総さんが作ってくれた野菜たっぷりのコンソメスープを飲み、久しぶりに猫バスで眠らせてもらった。
「あー、やっぱこれだね〜。」
わたしが猫バスでモフモフしながら寝転がっていると、その姿を見て和総さんは笑っていた。
「おやすみ、エレナ。」
「おやすみなさい、和総さん。」
あとから聞いた話しなのだが、わたしが入院中、和総さんは労基に連絡をし、わたしが働いていた会社の調査を頼んでいたようだ。
会社側は必死に隠そうとしたようだが、パートの鈴木さんの証言もあり、次から次へとボロが出てきて、厳しい処分が下ったらしい。
わたしはというと、もちろんあんな会社は退職し、和総さんが代表取締役を務める、株式会社At with HOMEに転職した。
和総さんはわたしの体調を心配し、出勤は週に2日、あとは体調をみながら自宅で仕事が出来るように802号室に仕事が出来る環境を作ってくれた。
わたしはもう大丈夫ですって言ったのに、和総さんは「エレナはすぐ無理するからダメ。」と言い、かなりの心配性だ。
それから、あのあと瑛太がマンション近辺に現れたようだが、和総さんが追い払ってくれたらしい。
もう、あんな男のところに戻りたくなんてない。
わたしは瑛太のどこが好きで付き合っていたんだろう、と自分で疑問に思ったくらいだ。



