猫バスに横になっていると、わたしは段々眠たくなってきてしまった。
しかし、キッチンから良い匂いが漂ってきて、お腹がグルグルと鳴り始めた。
「お待たせ。」
そう言って、和総さんが運んできてくれたのは、お洒落な白いお皿に入った豚しゃぶサラダと、小柄なマグカップに注がれたコンソメスープだった。
「美味しそう!」
「どうぞ、召し上がれ。」
「では、いただきます。」
わたしはそう言い、手を合わせると、まずコンソメスープを飲んだ。
温かいコンソメスープが身体にじんわりと染み渡っていく。
「美味しい、、、。」
続いて、豚しゃぶサラダも食べてみた。
これもまた美味しい。
何だか、今まで食べてきた食べ物の中で和総さんが作ってくれた料理が一番美味しく感じられた。
「和総さんって、何でも出来るんですね。完璧すぎます。何か欠点ないんですか?」
わたしは豚しゃぶサラダを食べながらそう訊くと、和総さんはわたしの隣に座り「俺なんて全然完璧じゃないよ。俺の欠点はね、方向音痴ってことかな。」と言った。
「方向音痴?!不動産屋さんなのに?!」
「ヤバイよね。だから、俺にはナビが必須なの。」
完璧だと思っていた和総さんの欠点を知れて、ホッとする自分がいた。
「一度じゃ道覚えられないんだよなぁ〜。一緒に出掛ける時は、エレナが俺のナビやってね。」
そう言って笑う和総さん。
わたしと一緒に出掛けてくれるんだ。
そう思いながら、わたしは嬉しさを隠しつつ「仕方ないなぁ〜!」と偉そうに言って見せたのだった。



