和輝は、帰省で疲れが取れないままなのか、今夜は身体も重ねないまま夢の中へといざなわれた。
仕事も年末に向けてどんどん忙しくなるらしい。
疲労も重なっているらしく、珍しく小さないびきをかいている。
一方、横の環はパッチリと目が開いたままだ。
ただでさえ気がかりが多い今、愛情確認まで省かれてはたまったものではない。
疲れているのは見ればわかる。
そんな中、いくら久しぶりだからとは言え、自分の方からセックスを誘うのはなんだか気が引けた。
だが、あまりにすんなりと眠られては、何か他に理由があるのではないかとさえ疑ってしまう。
もしかしたら、横浜で他の誰かと――。
環の頭の中にはもう疑惑の二文字しかなかった。
和輝が深い眠りに就いたのを再び確認する。
環は布団を持ち上げ、ゆっくりと起きあがった。


